鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 第63話「扉の向こう側」

 等価交換


 最終回。一歩前ということで問題は全て片付き次回は後日談。エピローグ的なものになるのか。
 そんなわけで戦闘においては今回で最終回。お父様撃破に最後の最後でグリード脱落とホムンクルスはこれでちっちゃくなったセリムだけか。
 最後の見せ場をグリードとリンに譲る辺り、ニーサンらしいといえばニーサンらしい最後の戦いだったなぁ。みんなで掴んだ勝利だというのを意識する。
 しかしラースといいグリードといいこのホムンクルス達は実に満足した顔で死に様を迎えるなぁ。
 いや、エンヴィやセリムもそうだが最後には自分の抱えるコンプレックスを吐露したように終わっていくから魅力度も跳ね上がる。
 そしてクソオヤジことホーエンハイムも本当に満足した顔で最期を迎えて自分の物語を終わらせていた…
 EDもホーエンハイム仕様だったし、親の物語が終わり、息子の物語が始まる…というか引継ぎ的なものを感じる。
 そして肝心のエルリック兄弟はといえば最初からの目的であった身体をようやく、本当にようやっと取り戻す。
 何かを得るためには何かを犠牲にしなければならない。それが錬金術における等価交換の法則。
 そんな台詞もあったようにこの犠牲なくして何かを得られないという問題にどうケリを付けるのか、と戦いの一話からずっと気になっていた命題は裏をつく形でケリが付いのは意外というか。これがどんでん返しというのか。
 てっきり今までの経験と記憶がある!みたいな展開になるのかと思ったけど、そうか錬金術を犠牲に取り戻す…か。なるほどこれなら納得もいくが。
 今まで気づかなかったことに疑問を覚えなくもないけど、当たり前のようにあるものに気付けないのが人間だし、気づいていても無意識に避けていたのかもしれないし。
 気づけたのは錬金術以上に大切なモノを沢山手に入れたからと考えれば納得するほかなく感動するほかなく。
 やっぱり最期はハッピーエンドという王道は何より大好きだ。
 まぁお父様や真理について詳しくわからないとこもあるけどそれは自分の理解が追いついていないのもあるしあまり深く考えて分かる問題でもない気がするし。
 とりあえずこれで次回最終回と相成ってしんみりしてくるわけで…
 まぁどんな物語にも終わりは来る。最後はヒロインなのに最近存在忘れていたウィンディとイチャイチャできれば満足もしよう。