リアル妹がいる大泉くんのばあい。

 総プレイ時間は10時間にも満たなかったようでスンナリと攻略。ミドルプライスであったのは知っていたが思った以上に物足りない感がむむむ。
 しかし終わってみればやってよかったと思える程度に満足のいく出来。言うなればちょっと長めの妹メインのラノベって印象がパッケージネタじゃないがその通りの内容だったと言えるかな。
 総括して全√感想といこうかとやってはみたがまとまらないので個別で感想。順番は実際にプレイした順ってことで。



 バーチャル妹がいる大泉くんのばあい。麻衣√

 もしもの義兄に尽くそうとすると妹と、もしもの義妹を大切に思うお兄ちゃん。


 個別というには薄い。最後まで栞の引き立て役として良い子の麻衣ちゃんとして終わってしまったなぁ。
 最初やった時とオールクリアした後とでは印象も変わってくるわけでが基本は同じでお兄ちゃんを第一に考えて行動した麻衣ちゃんの物語。
 まぁ若干というか大分空回った結果、お兄ちゃんと恋人関係になり一人の女の子としてみることになるんだけど、妹としてはどの√でも栞が絶対でここでも溺愛っぷりがチラホラ。
 その妹を可愛く魅せる為の引き立て役として機能していた一面が強かったのでどうにも麻衣ちゃん自身の感想が薄くなってしまうわけだけど。
 Hシーンなんかは入れ替わりネタ使った外見麻衣で心は栞のシーンが二回ほどあって、ここぞとばかりに内心を吐露する栞は可愛かったので個人的には満足なのだが、そのせいもあってか回数がたった一回ポッキリになってる麻衣ちゃんは涙目なのでした。
 けっきょく、最後まで報われなくて色々モヤモヤが残るオチだったし、普通に「舞」ちゃんとイチャイチャしたかった人には残念でならないよなぁ。
 しかもこの娘の場合、お兄ちゃんの胸もみがあまりにも変態過ぎて絶好調だったのでこういうのを待っていた自分としては実に惜しい。ボリューム不足の弊害がここにも。
 テーマ…みたいなものを意識するなら、エロゲにおいての「お兄ちゃんと結ばれない妹」の立ち位置を意識させられた内容だったと思う。
 まぁ実際は、二次元妹(仮)だったので何とも言えないが発言がそういうのを意識させられたし、最後も消えてしまうのが報われなさを感じるしかなかった。
 オチの、二次元妹サイコー!はある意味逃避…というか現実的に逃避な気もするが。
 そんなことより、エロゲーしようぜ!しかしエロゲをやっている主人公のゲームは割とあるがその設定がけっこうに日常に関わってくるのは珍しいよね。設定が生きていた。



 親友の妹に迫られる大泉くんのばあい。美紀√

 恋人の出来た、妹との向き合い方を考えるお兄ちゃん(妹尾)とお兄ちゃん(大泉)との向き合い方を考える妹。


 あえて言おう、カス(必要ない)であると!
 個人的にハッキリモノを言わせてもらえばなぜ個別を作った!それなら麻衣ちゃんのCGにもっと時間を割いた方がよっぽどマシだ!と恨み言を吐きたいが終わってみればそれなりに、普通に彼女とのリア充ライフだった…
 いやけっきょく自分好みじゃないじゃん!
 妹とテーマとするなら他人の妹とイチャイチャしてもワタクシは嬉しくないのだがそこはほら、このゲーム実はお兄ちゃんゲーなんですよ兄さんっと。
 妹尾さん家のお兄ちゃんのばあい。やる時はやる男だったし過去話する度にいい兄貴っぷりを垣間見たなぁ。大泉くんもそうだがこのゲームはお兄ちゃんがイケメンすぎる。
 あそこまで毛嫌いする妹尾妹にはイラッとくる場面なのかもしれないけど二人ともどこかで通じ合ってる兄妹関係ってのは心地いいものでそういうもなく。
 嫉妬する二人の妹にもニヤニヤ出来たしいい部分はあったのだが、やっぱりミドルプライスで短いのに個別するまでの必要があったのかってこと。
 しかもこれで一番エロシーンが多かったのが一番許すまじ。



 リアル妹がいる大泉くんのばあい。栞√

 実妹(彼女)との向き合い方が真剣なお兄ちゃん。お兄ちゃん(彼氏)との向き合い方が真剣な妹。
 お互いがお互いを成長させるまさに、妹と共に生きるADV


 他√は2時間程度で終わってしまう中、ただ一人4時間くらいのボリュームと分かりやすくトゥルーエンド。
 この娘目当てだった自分としてはだいたい満足いく内容。栞ゲーでした。
 共通部分を妹視点からやるのはお兄ちゃん的にいいアイディアだったが共通超えるとお兄ちゃん主導に戻ってしまうのがちと勿体無いかな。どうせなら時々入れればよかったのに。
 共通で内情を理解できて感情移入度が増したり、麻衣ちゃんの秘密も分かって段々と楽しくなっての個別。
 ここからは王道的な展開で最後まで丁寧に別れる恋人を描いていった印象。ただ妹分がイマイチ足りないのが残念。
 妹→恋人関係の流れが互いに距離がつかめなくなっていく過程が、過程が大好物な自分としては正直言えば、いきなり恋人関係はちょっと物足りない。
 背徳感を後から描写したのはリアルでいいしあまり重く感じさせないのもらしい。
 ただやっぱり、妹から恋人への取り次ぎがなかったせいか感情の吐露から爆発がないのもむむむな感じ。二人とも最初から好き合っていたこと自体は悪くないんだけどなー。
 しかし雰囲気作りが上手で親が胸くそ悪い気分にさせられることもそれほどなくなんとか出来たんじゃないかと思う兄妹の気持ちと養ってくれる親と本当にお兄ちゃんは大人びているなぁ。
 妹を送り出したのもお兄ちゃんの優しさだし本当によく出来る兄で、確かにこれなら他の男に目も向けられないのは頷けるよね。
 そんな大泉さん家のカッコいいお兄ちゃんのお話。



 総括

 お兄ちゃんは妹の為にあり妹はお兄ちゃんの為にいる。


 お兄ちゃんと妹のイチャイチャライフを望んでいたが結果としてイチャイチャではあるが先を考えていない内容ではなくこれからのお兄ちゃんと妹を考えさせられる…まぁようするに割とシリアスもある内容だったね。
 そのせいもあってか、エロシーンが減少傾向で変態プレイを心の底から待ち望んだ自分としてはボリューム不足感が否めない。妹のおしっこを飲むシーンすらないのは本当を言えば頭を抱えて落胆したし。
 まぁその分、妹とのイチャイチャが俺を待っている!はずだったのだがあれ古賀君?こんな所でどうしたの?えっ?連れション?やらないか?   アーッ!!!
 コイツにいたっては予想の斜め上過ぎた。何故ホモにしたのか。まぁ悪い奴ではなかったので良しとするがバスケ設定以外にホモにする理由がないのであまり意味のない設定に感じたなぁ。ホモキャラはイイヤツの法則に則って面白いのは否定しないが。
 しかしコイツが出る直前のホモ談義もそうだが、所々ライターの思うところが会話の節々に感じられたり引退前作なので吐き出してるかどうなのか。
 閑話休題して妹の話に戻るがイチャイチャ出来れば良かったもののそれもボリューム不足とあっちゃ泣くしかないが、妹の私生活を覗いて悦に浸れるお兄ちゃんのおかげでまぁそれなりに楽しめましたよと。
 栞√の終盤からああもう終わるのかとだんだん切なくなってきて…最後の演出にやられた。
 これがあったからやって良かったと心から思える。
 神様のいたずらか無事に治った舞が夢の通り犬の散歩…この後の物語を予想させる飛んでいく麦わら帽子…
 ああ、ほんといい雰囲気だなぁこれ。次回タイトルは「リアル義妹がいる大泉くんのばあい」
 ラストシーンのタイトル絵はBGMと共にずっと流しっぱなしだよもう!切なさ乱れ撃ち
 感想は下手なので書くつもりはなかったが踏ん切りが付かず吹っ切るために。
 まぁ最後に、妹がいない人も妹がいるけどいらないよって人もみんなお兄ちゃんになっちゃえばいいじゃん!
 全国のお兄ちゃんに捧ぐ素晴らしいゲームを心からありがとうございました。
 そして、おるごぅる先生本当にお疲れ様でした。