花咲くいろは 第1話「十六歳、春、まだつぼみ」

 これは、ニートにやさしくないアニメですね。
 働いてるのにひどい顔して見てる俺が言うんだから、間違いない。


 原作未読…というか漫画版はアニメの先駆けのメディアミックス作品らしい。他情報は特になく旅館モノだとは聞いていた。
 そんなわけで、初っ端から幼馴染らしき男からの告白されたかと思えば、親は娘をほっぽり出して彼氏と夜逃げと急展開が続く。そして舞台は祖母の旅館へ…とこれまた90年代臭のするどこか古臭いドラマを見せつけられているようだ。
 普通であればこの状況一つ一つに悩み込んだりするようなものだが主人公のドラマチック思考()がいい感じに作用して、このドラマ展開に拍車をかけているなあ。
 「飴ちゃんを貰えるようなお婆ちゃん」だの「私に責任があるのでぶって下さい」と言っちゃう辺り理想と現実に揺れている感じが痛々しい。
 多分これから「仕事」を通して大人になっていく厳しい路線が待っているだろうし、気を抜いてみる作品ではなさそうな。キャラ絵がやたら可愛いだけにちょっと残念な気がしないでもない。
 その原案メル絵と現実味よりは理想的なイメージのある声の伊藤かな恵豊崎愛生の起用に反して、内容が現実的なのは狙ってやったのなら現実見ろよと言われてる気がしないでもないし。小見川千明が逆にスパイスになってるってーか。
 あと、新しい世界に踏み込んでいる感じが視聴者に伝わってきてるのはさすがだなあと。多分だけど背景とか細かい部分の作り込みが影響していると思う。PAはこういう部分の凝りっぷりは素晴らしいな!ABとはなんだったのか!
 なにはともあれ、今のところ登場人物の性格は魅力的であり今後の変化も見込めるし、単純に先が楽しみな作品にはなるよなー。オリジナルアニメが増えてきて嬉しい限りだ。